甲州街道歩き旅!6日目②笹子峠を越えて駒飼宿へ|笹子峠下山と駒飼宿散策

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甲州街道
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こんにちは。ぶ~ちゃんです。

甲州街道の歩き旅6日目の2回目です。
息を切らしながら甲州街道最大の難所である「笹子峠」を登りきり、ついに全行程の折り返し地点に到達した私たち。しかし、本当の試練はここからでした。

「登りより下りの方が怖い」と登山ではよく言われますが、笹子峠の下りルートはまさにその言葉通り。急な斜面やゴツゴツとした岩場で、バランスを取るのが難しく、一歩一歩に尋常ではない慎重さを要する「サバイバルルート」だったのです。

電波も繋がらない深い森の中で体力が削られ、集中力が試された下山道。そして、その先で私たちを優しく迎えてくれた、風情あふれる第33番目の宿場町「駒飼宿(こまかいしゅく)」。 今回は、登山の厳しさと歴史情緒が交差する、波乱万丈な道のりをお届けします。さあ、熊ベルをしっかり鳴らして、一緒に下山を開始しましょう!

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甲州街道の旅 6日目-2

恐怖の笹子峠下り!自然の猛威と荒れる旧街道

11:30
笹子峠天神社に別れを告げ、甲斐大和方面へ下山します。ここまで登りは順調でしたが、下りでは膝への負担が心配です。急な斜面や岩場が続くので、注意深く一歩一歩を進めていかなければなりません。

道なりに少し下ると、先ほど通った「笹子隧道」を抜けた先の車道(県道)に出ます。

先程はトンネルの奥から、こちら側に向かって撮影しました。
トンネルの入口にある案内板を見ると「大月市」の文字が。てっきりトンネルを抜けたこちら側は「甲州市」だと思っていたのですが、どうやら山の境界線は少し曖昧に入り組んでいるようですね。

スパルタな案内板「荒れ地を進め!」

さて、ここからは舗装された歩きやすい車道に沿って下っていく……かと思いきや、すぐ左手に現れた甲州街道の案内板が、非情にもガードレールの外側を指し示しています。舗装路を歩いた方が100倍楽に決まっていますが、旧甲州街道を忠実に歩く歩き旅トラベラーとしては、「ガードレールの切れ目から崖下へ下りなさい」という先人からのスパルタな指示に従うしかありません。意を決して、再び鬱蒼とした森の中へと足を踏み入れました。

人気のない森の中を進んでいくと、静寂が広がっていて、自然の音だけ聞こえてきます。人影が無く、少し緊張感も漂います。
先に話しをしてしまうと、ここから下山するまで人とすれ違うことはありませんでしたが。
森の中では、熊との遭遇を避けるためにも、熊ベルをしっかり鳴らして、自分の存在を知らせながら進むのが大事です。自然を満喫しながらも、安全第一で進みましょう!

崖っぷちと甘酒茶屋跡

森の中を進んでいくと、再び車道と交差するポイントに出ました。

そこには車道との境界に「甘酒茶屋跡」と書かれた標柱がポツンと立っています。かつて、過酷な峠越えに挑む旅人たちが、ここで甘酒をすすって冷えた体を温め、歩き疲れた体を癒やしたのでしょう。

ここから再び車道沿いに進むのかと思いきや、旧道はまたしてもガードレールの外側へ。
道幅は人ひとりがやっと通れるほど狭く、左側には深い崖が口を開けています。もし足を滑らせて踏み外せば、一気に谷底へ真っ逆さま……。冷や汗をかきながら、一歩一歩踏みしめるように慎重に進みました。(※危険を感じる場合は無理をせず、安全な車道を迂回して歩くのも立派な選択肢です!)

さらに下っていくと、少し開けた場所に出ました。右手に建設中の防砂ダムらしき巨大なコンクリート構造物が見え、それに沿って進んでいきます。
しかし、ここから先は甲州街道の案内板が「荒地を進め」と言わんばかりに、さらに険しい斜面を指し示していました。

天然のアスレチックと、見失うルート

道を下っていくと、右手に建設中の防砂ダムらしきものが見えてきます。そのダムに沿って、さらに進んでいきます。

足元には巨大な倒木が次々と現れ、跨いだり、しゃがんでくぐり抜けたりと、まるで天然のアスレチック状態です!

道が完全に自然に還りかけており、立ち止まること数回。木々に巻き付けられたピンク色のリボンや、所々に設置された案内表示だけが頼みの綱です。

そして、突如として目の前に現れた崩れかけた崖。
荒れすぎていて、どこに足を置けばいいのか全くわかりません。道を探して歩くのが精一杯で、心細さと不安が一気に押し寄せてきます。このギリギリの緊張感は、写真だけでは到底伝えきれません。

更にはスマホの電波が繋がらないエリアです。
GPSは使えるので、事前に地図をダウンロードする等して備えておきましょう。

はっきりと認識できる道が見えた瞬間、ほっと胸を撫で下ろしました。まるでアドベンチャーのような感覚です。
真鍮製の熊ベルの音色が、静寂な森の中で遠くまで響き渡ります。

張り詰めた空気の中、薄暗い森の奥に朽ちかけた「木の架け橋」が現れました。
「バキッといかないよね…?」と祈りながら、体重を分散させて一人ずつそーっと渡ります。その先で、はっきりと認識できる道が見えた瞬間、心から安堵の息を漏らしました。

「馬頭観音菩薩」の標柱が倒れていましたが、肝心の観音様は見当たりません。長い年月の中で、土砂崩れなどで失われてしまったのでしょうか。自然の猛威を感じる瞬間です。

この辺りからは案内板が設置されており、道もはっきりと認識できるようになりました。これで一安心です。

車道への生還

12:30
岩の間をかいくぐり、足場を探しながら道なき道を彷徨うこと約1時間。ついに視界が開け、車道(県道)と合流しました!
時間にすればたったの1時間ですが、極度の緊張と膝への負担により、体感的には何時間も山の中を彷徨っていたように感じました。膝はすでにガクガクと笑っています。

ここからは麓の集落まで、安全な車道を歩くことができます。険しかった山道から解放されたせいか、緊張の糸がプツリと切れ、道中にあるはずの「桃の木茶屋跡」の標柱を夫婦揃って完全に見逃すという痛恨のミスをしてしまいました(泣)。

昔は、この道を多くの人が歩いていたんでしょうね。

獣害フェンスの先の「駒飼の一里塚」アタック!

そのまま車道を1.5kmほどトボトボと歩くと、木々の隙間からようやく民家の屋根が見えてきました。「あぁ、人間の世界に戻ってきた…」と、得も言われぬ安心感に包まれます。

笹子沢側を渡る橋の手前に「津島大明神の祠」があります。

「駒飼の一里塚」を求めて

しかし!橋を渡った右手に、再び「獣害防止フェンス」が現れたのです。
峠の入口にあったフェンスを思い出し、バイオハザードのゲームのような嫌な予感が漂います。ですが、地図を見るとこのフェンスの奥に「駒飼の一里塚」があるとのこと。「ここまで来たら行くしかない!」と気持ちを奮い立たせ、フェンスの扉を開けて再入山を試みました。

……が、そこから先の道は、先ほどまでの荒れ地をさらに凌駕する険しさでした。
巨大な岩や倒木が完全にルートを塞ぎ、湧き水で足元はドロドロのぬかるみ状態。
ここを通る人はほとんどいないんでしょうね。


一里塚まではおそらくあと一歩、数十メートルの距離まで迫っていたはずですが、体力の限界と安全を第一に考慮し、ここで「勇気ある撤退(リタイア)」を決断しました。
無理をして怪我をしてしまっては元も子もありません。妻にも怖い思いをさせてしまい反省です。皆さんも、歩き旅での引き際の判断は大切にしてくださいね。

江戸日本橋から33番目の宿場町「駒飼宿」

13:15
気を取り直してフェンスから脱出し、まっすぐ車道を進むといよいよ本日のオアシス、第33番目の宿場町「駒飼宿」に入ります!
笹子峠越えにかかった時間は約3時間半でした。かなりゆっくりとしたペースだったと思いますが、予想以上に早く到達できたのは意外でした。
自然に囲まれているのは心地良かったものの、周囲には人がまったくいなかったため、険しさと不安を感じる場面もありました。そのため、実際の時間よりも体感的にはかなり長く感じられたのだと思います。
これで甲州街道の最大の難所「笹子峠」攻略ですっ!!

すぐ右手に「芭蕉句碑」が立っています。

「秣負う 人を栞の 夏野哉」

と刻まれています。

更に進むと民家が見えてきます。人が生活しているという雰囲気に、不思議な安心感がありました。

道の左手、建物の無い敷地に「駒飼脇本陣跡」の標柱が立っています。

その少し先には「明治天皇御小休所址」と「駒飼本陣跡」の標柱が立っています。

本陣跡隣に「駒飼宿」の案内板があります。昔の屋号が記載されています。

ブーちゃん
ブーちゃん

駒飼宿
本陣が1軒、脇本陣が2軒、旅籠が6軒あったんだブ。次の鶴瀬宿とは合宿なんだブ。
住んでいる人たちは今でもお互いを屋号で呼び合って、当時の名残を大切にしているブ。

当時の面影を残す町並みが残っていますね。

石垣に「寿司屋」と彫り込まれている民家があります。
先ほどの案内板に書かれていた昔の屋号ですね。「駒飼宿」「甲州街道」の文字も刻まれています。

その先、中央道の下をくぐり抜けていきます。

13:30
地蔵尊を過ぎ、坂道を下っていくと新道と合流します。
やっと山を下り切ったといった感覚です。

予想外の結末!?妻の驚異の回復力

笹子峠越えの疲労を考慮して、ここで右折し「甲斐大和」駅から帰宅するつもりでしたが、予想以上に早く到着したことと、妻が元気いっぱいで旅を続ける気満々だったため、信号を左折して旅を継続することにしました。お昼に山の上でダウンしていた人とは思えませんね…。

というわけで、甲州街道6日目の旅はまだまだ続きます!
次回の報告では、さらにその先の「鶴瀬宿」や、ワインの香りが漂う「勝沼宿」へと向かう様子をお届けします。果たして私たちの足と体力は持つのか!?次回もどうぞお楽しみに!

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