こんにちは。ぶ~ちゃんです。
毎日うだるような暑さが続きますね。「熱中症警戒アラート」なんて言葉を聞くと、涼しい部屋に引きこもりたくなりますが、ずっと動かないのもなんだか不健康…。
そこで今回は、気温がピークになる前の午前中を狙って、国分寺の避暑地「殿ヶ谷戸庭園」へ散歩に出かけてきました!駅のすぐそばにありながら、一歩足を踏み入れれば別世界のような静寂と緑が広がる、まさに都会のオアシス。都会の喧騒を忘れさせてくれる美しい風景を求めて、多くの人が訪れる癒やしのスポットなんですよ。
殿ヶ谷戸庭園
東京都国分寺市に位置する「殿ヶ谷戸庭園」は、都立庭園として知られています。
この庭園は国の名勝にも指定されており、その美しい風景と雰囲気を楽しみに、多くの人々が訪れます。
歴史と特徴
まずは少し歴史のお話を。 この庭園は、大正時代に実業家・江口定条(えぐちさだえ)の別荘として整備されたのが始まりです。その後、昭和4年に三菱財閥の岩崎家が買い取り、和洋折衷のモダンな「回遊式林泉庭園」として完成させました。 昭和47年に東京都に寄贈され、現在は誰でも気軽に楽しめる都立庭園となっています。
この庭園最大の特徴は、「国分寺崖線(こくぶんじがいせん)」と呼ばれる河岸段丘の地形を巧みに利用していること。崖の上(芝生広場)と崖の下(湧水池)でガラリと雰囲気が変わる、高低差のある景観が魅力なんです。

緑と風鈴の音色に癒やされる園内散策
入口~サービスセンター
一歩足を踏み入れると、そこはもう別世界。 石敷きの通路と頭上を覆う木々の緑が天然のシェードとなり、体感温度がふっと下がるのを感じます。駅前の賑やかさが嘘のような静けさに、心がスッと落ち着いていきます。


中門をくぐるとサービスセンターがあります。 ここで入園料(一般150円)を支払います。軒先には風鈴が吊るされていて、チリン…チリン…という涼しげな音色が、夏の暑さを忘れさせてくれました。まさに日本の夏の風情ですね。

芝生広場と展示室
順路を進むと、パッと視界が開けて広々とした芝生の庭に出ます。 道が左右に分かれていますが、まずは涼を求めて左側の「展示室」へ向かってみましょう。


展示室(本館)は、岩崎家の別邸として建てられた洋館を利用しています。 館内では庭園の歴史を紹介する映像や資料が展示されており、冷房が効いた涼しい空間でじっくりと学ぶことができます。都内の他の庭園ガイドブックなども置いてあるので、旅の計画を立てるのにもぴったりですよ。


崖線を下り、湧水あふれる涼やかな世界へ
芝生広場を抜けて、石段を降りていくといよいよ庭園のハイライトへ。 高低差のある「崖線」を下ると、空気がひんやりと変わるのが分かります。

池と鹿おどし
階段を降りると、美しい池が現れました。 水は驚くほど透明で、ゆらゆらと泳ぐ金魚の姿もはっきりと見えます。 池に架かる橋を渡り、左手に進むと「カコーン…」という心地よい音が。「鹿おどし」です。 もともとは動物を追い払うための装置ですが、静寂な日本庭園に響く竹の音は、なんとも言えない風情がありますね。耳からも涼を感じるひとときです。

紅葉亭
橋の手前、崖の中腹あたりに見えるのが茶室「紅葉亭」です。 その名の通り、イロハモミジなどの木々に囲まれていて、秋には燃えるような紅葉が見られる絶景スポット。夏の今は、生き生きとした「青もみじ」が陽の光を透かして輝いていて、この時期ならではの力強い美しさがありました。



次郎弁天池
さらに石段を降りると、庭園の中心である「次郎弁天池」に到着します。 ここは「東京の名湧水57選」にも選ばれている湧水池。国分寺崖線(ハケ)から湧き出る清らかな水が注ぎ込んでいて、透明度は抜群! 水面が鏡のように周囲の緑を映し出し、神秘的な美しさです。



竹林の小径
庭園の東側には、見事な竹林が広がっています。 これまでの開放的な庭園とは一変し、幽玄な雰囲気。空高く伸びる竹が日光を遮り「暑い中、来てよかった!」と心から思える、天然のクーラーのような涼しい空間でした。

四季を彩る花々:藤棚と萩のトンネル
歴史ある藤棚
庭園の南側には立派な藤棚があります。 岩崎家の時代からあるという古木で、4月下旬頃には紫色のカーテンのように咲き誇るそうです。歴史を見つめてきた古木からは、生命力が伝わってきますね。

萩のトンネル
その先には「萩(ハギ)のトンネル」が続きます。 今は緑のトンネルですが、晩夏から初秋にかけては赤紫色の可憐な花がトンネルを覆い尽くすそうです。 こうして歩いていると、庭園が「いつ来ても楽しめる」ように計算され尽くしていることに気付かされます。

一周ゆっくりと景色を楽しみ、約1時間ほどで元の場所へ戻ってきました。 心身ともにリフレッシュできる、最高の朝活散歩でした!

殿ヶ谷戸庭園 基本情報
国分寺駅近隣でありながら、豊かな自然と湧水を楽しめる殿ヶ谷戸庭園。 たった150円!年パス600円!(65歳以上は70円!年パス280円!)でこの贅沢な時間を過ごせるのは、驚きのコストパフォーマンスです。お買い物の合間の休憩や、リフレッシュにぜひ立ち寄ってみてください。
開園時間
午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)
休園日
年末年始(12/29~1/1)
無料公開日
みどりの日(5/4)、都民の日(10/1)
入園料
| 個人 | 団体 (20名以上) | 年間パスポート (殿ヶ谷戸庭園) | 年間パスポート (9庭園共通) | |
|---|---|---|---|---|
| 一般 | 150円 | 120円 | 600円 | 4,000円 |
| 65歳以上 | 70円 | 50円 | 280円 | 2,000円 |
- 地図
【番外編】日本の未来を拓いた地へ:早稲田実業学校前の記念碑
殿ヶ谷戸庭園で癒やされた後は、少し歴史のお勉強へ。 庭園から歩いてすぐ、「早稲田実業学校 中・高等部」の正門前に、日本の歴史に刻まれる重要な記念碑が2つ並んでいるんです。
日本の宇宙開発発祥の地 顕彰記念碑
一つ目は、「日本の宇宙開発発祥の地 顕彰記念碑」です。 実はここ、かつて「新中央工業」の敷地で、1955年に日本初のロケット実験(ペンシルロケット)が行われた場所なんです!
糸川英夫博士率いる東大の研究チームが行った実験から50周年を記念して、2005年に建立されました。 記念碑には、糸川博士と、宇宙への夢を描き続けた漫画家・松本零士さんの「銀河鉄道999」のレリーフが刻まれています。 わずか23cmの小さなペンシルロケットから始まった日本の宇宙開発。今や民間企業が月を目指す時代になりました。ここから全てが始まったと思うと、胸が熱くなりますね。碑の下には2055年開封予定のタイムカプセルも眠っているそうですよ!
日本のロケット開発の原点はここにあったんですね。
長い人類の歴史の中で、宇宙開発が始まってまだ70年程度。最近は多くのベンチャー企業も参集してきていて、一気に宇宙ビジネスが加速してきています。これから先の未来、どんな宇宙開拓が待ち受けているのでしょうか。未知なる宇宙ゆえに尽きない夢があります。

記念碑には日本の宇宙開発の父「糸川英夫教授」と、今年2月に亡くなった漫画家「松本零士さん」の「銀河鉄道999」の画像が彫り込まれています。
お二人には宇宙で繋がる接点が色々とあったようです。
王貞治国民栄誉賞受賞記念碑
正門の方に近づくと「王貞治国民栄誉賞受賞記念碑」があります。
王さんと言えば、「シーズン公式戦通算本塁打数868本」の世界記録ですね。
その他にも58年間破られなかった日本シーズン最多本塁打55号の記録をを持っていた(昨年村上崇選手により記録更新)等、多くのプロ野球記録を持っています。
巨人、ダイエー、ソフトバンクの監督も歴任しており、野球を知らない人でもほとんどの人は名前を耳にしたことがある人物かと思います。
1977年9月5日に日本初の国民栄誉賞第1号に輝いたのが、受賞2日前に通算ホームラン数756本で世界最高記録を達成したばかりの王貞治選手でした。

当時の子供たちのヒーローであり、今なお野球界のレジェンドである王さん。 大谷翔平選手など、現代のスーパースターへと続く野球の歴史の重みを感じます。記念碑の前に立つと、「自分も頑張ろう」と背中を押されるようなパワーをもらえました。
記念碑は、歴史的な出来事の記録や、偉業者・功労者を称えるためのものだけではなく、目にした人自身の役割や存在意義を再確認しモチベーションを高める力を持っていると思います。歴史や文化を継承し、未来へと伝えていくための大切な役割も担っているんですね。
歩き旅グルメ「北海道らーめん奥原流 久楽」
外の暑さから逃げるようにして、駅に隣接するセレオ国分寺に入りました。
国分寺でのランチでは、ここの9階にあるレストランを利用することが多いです。

暑くなった身体を冷まそうと、さっぱりしたものを食すつもりでしたが、選んだのはラーメン…
身体は別の物を欲していたようです。
暑い時期にエアコンの効いた店内で、アツアツのラーメンを食べる。なんだか贅沢な気がしてきました。
お店の作りは支柱のみが立っていて、外から店内の様子が丸わかりの開放的なお店です。

白みそ北海道らーめんのメニューに誘われて入店。
お昼前、開店してそれほど時間も経っていないにもかかわらず、すでに待ちで並んでいる人がいました。ラーメンに夏の暑さなど関係ないですね。
私は合わせみそらーめんを頂きました。
ちぢれ麺がスープと見事に絡み合い、食感のバランスが絶妙です。
トッピングは、大きなチャーシュー、ごろっとしたメンマ、海苔で、見た目にも食欲をそそります。
甘味のある白味噌とキレのある赤味噌が絶妙なバランスで調和し、味わいを引き立てています。合わせ味噌ならではの奥行きを持っています。
スープは少しとろみがあり、こってりしたコクが麺に絡みます。少し大きめのメンマはしっかりとした歯ごたえがあり味もしっかり残します。
チャーシューは柔らかく、口の中でとろける食感が楽しめます。
スープを残す余地なく美味しくいただけました。合わせ味噌ラーメンの渾身の味わいを、堪能できるお店です。
次回はおススメの白みそを頂きたいと思います。
※妻は白みそを注文。白みその風味が漂う美味しいラーメンだったようです。

殿ヶ谷戸庭園の静寂な緑と湧水、日本の技術とスポーツの歴史を伝える記念碑、そして心もお腹も満たす絶品ラーメン。国分寺駅周辺には、半日でこれだけ楽しめる魅力がギュッと詰まっていました。遠くへ旅行に行かなくても、近くの街を歩くだけでこんなに素敵な発見があるんですね。皆さんも、天気の良い週末には、国分寺で「癒やしと発見の散歩旅」を楽しんでみてはいかがでしょうか?
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