こんにちは。ぶ~ちゃんです。
前回の記事では、江戸から数えて43番目となる草薙一里塚を通過したところまでをご紹介しました。今回はそこから歩みを進め、いよいよ徳川家康公ゆかりの巨大な宿場町「府中宿(現在の静岡市中心部)」へと至るまでの道のりです。
神話の時代から戦国、そして江戸へと繋がる、非常に歴史の濃い区間となりました。初夏の風が頬を撫でる中、いざ、歴史浪漫あふれる府中宿へ出発しましょう!
東海道歩き旅12日目-2
伝説の地「草薙神社」へ!シェアサイクルで巡る歴史探訪
草薙一里塚を過ぎてしばらく進むと、街道から少し北側に入った場所に非常に重要な史跡があります。それが、日本神話のロマンが詰まった「草薙神社」です。

旧街道のルートからは少し離れており、往復するには時間も体力も消耗するため、ここで現代の文明の利器「シェアサイクル」を活用することにしました!

街道沿いのステーションで自転車をサッと借りて、ペダルを漕ぎ出します。ずっと時速4kmの徒歩で進んできた私たちにとって、自転車で風を切る感覚は想像以上の爽快感。足の負担を減らしつつ、見たい史跡は妥協しない。これが長距離旅を賢く楽しむ秘訣です。草薙神社までは緩やかな坂道が続きますが、電動アシスト自転車ならスイスイと進んでいきます。
日本武尊像と古代の息吹「草薙神社」
到着した草薙神社は、まさに日本の古代神話の息吹を感じられる凄まじいパワースポットでした。創建は景行天皇の時代(西暦120年代)と伝えられています。

鳥居をくぐった先の階段の傍らには、「日本武尊(やまとたけるのみこと)像」が立っています。


ここは日本神話のスーパーヒーロー、ヤマトタケルノミコトのすごい伝説のお話があるんだブ!
昔、東征の途中で敵に囲まれ、野原で火をつけられて大ピンチになったんだブ。でも、持っていた「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」で周りの草をスパッと刈り取り、向かい火を放って見事に難を逃れたんだブ!
この「草を薙ぎ払った」大活躍から剣の名前が「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」に変わり、この地も「草薙」と呼ばれるようになったんだブ。皇室の三種の神器のひとつが活躍した舞台だと思うと、胸が熱くなるブね!
御神木の大楠
さらに深く境内へ進むと、ふっと周囲の温度が一度下がったかのような静謐な心地よさを感じます。木漏れ日の中に堂々とそびえ立つのは、樹齢1000年以上とされる御神木の大楠です。
静岡市の指定天然記念物にも指定されているこの巨木は、幹周り約25メートルという圧倒的な存在感を放っています。長い年月のなかで幹の内部は枯れて空洞化しながらも、青々と繁らせた葉が頭上を覆い、今なお力強い生命力を漂わせています。

拝殿
日本武尊の勇姿を描いた絵画が飾られており、格式高さと歴史の移り変わりを感じることができます。



御朱印
参拝を終え、社務所にて御朱印をいただきました。力強い墨書きに、この地を訪れた喜びと旅の安全への祈りが込められている気がします。

府中宿へ向けて、現代と歴史が交差する道
草薙神社での参拝を終え、再びシェアサイクルで東海道へ復帰。ステーションに自転車を返却し、キュッと靴紐を締め直して、自分の足で大地を踏みしめる旅を再開します。
旧東海道記念碑
静岡鉄道の総合運動場駅を横目に見ながら先へ進むと、東海道本線や新幹線、貨物列車が頻繁に行き交う大きな線路の重なりに行き当たります。

さらに進むと、東海道本線や東海道新幹線、複数の貨物列車が行き交う線路に突き当たります。そこには「旧東海道記念碑」が建立されています。旧東海道はJR線の敷設により分断され、道そのものは途切れてしまいましたが、歴史ある街道の存在を後世に伝えようと、地元の有志によってこの記念碑が建てられました。

記念碑の右手には代替ルートとなる地下道が設けられています。狭い通路を進むことになりますが、車両も通行するため、出入口付近のカーブは特に危険です。走行中の車は安全確保のためクラクションを鳴らしながら通過していました。

地下道を抜け、線路沿いを進み、再び静けさを取り戻した街道を進むと、「古庄の碑」が目に入ります。

現在の国道1号線「長沼交差点」を横断し、交通量の多い幹線道路から再び一本裏手の静かな旧道へと足を踏み入れます。

江戸日本橋から四十四里目「長沼一里塚」
住宅街の中を黙々と西へ向かって歩を進めると、静岡鉄道・長沼駅のほど近くに「長沼一里塚」の碑が現れます。
ここは江戸日本橋から数えて四十四里目(約173km)の一里塚です。

バンダイホビーセンター
そして、長沼一里塚の付近で街道の景色に突如として異彩を放つ建物が現れます。「バンダイホビーセンター」です。
そう、ここは世界中のファンが憧れるガンプラの聖地なのです!江戸時代の街道を歩いていたはずが、一気に宇宙世紀へタイムスリップしたかのようなこのギャップ。東海道歩き旅ならではの予期せぬ面白い寄り道スポットです。

靜岡県護国神社
長沼一里塚を過ぎ、静岡の市街地へと景色が変わり始める中、街道の右手に突如として巨大な鳥居が姿を現します。「靜岡県護国神社」です。
豊かな緑の杜を背景にして建つ大鳥居は、遠くからでもその圧倒的なスケールが分かります。明治維新以降の国難に殉じた静岡県出身の英霊を祀る神社です。今回はスケジュールの都合で境内をゆっくり散策することは叶いませんでしたが、街道沿いからその厳かな入り口を眺めるだけでも、静謐なパワーを感じ取ることができました。

その先で再び1号線と合流します。その先にある静岡鉄道「柚木駅」前を曲がり進み、JR線の架橋をくぐって南側に出ます。
軍神社
その先、非常に興味深い名前を持つ「軍神社(ぐんじんじゃ)」が鎮座しています。
「軍(いくさ)」という勇ましい社名が印象的ですが、実はこの神社も先ほど訪れた草薙神社と深い縁で結ばれています。社伝によると、日本武尊が東征の際にこの地に陣を敷き、戦の神である建御雷神(タケミカヅチノカミ)らを祀って戦勝を祈願したのが始まりとされています。
先ほどの草薙神社での草薙剣伝説といい、この軍神社といい、この静岡・長沼の地はまさに日本武尊の東征ルートそのものだったことを実感させてくれます。



ここは昔から軍神様をお祀りしている、とっても由緒正しい場所なんだブ!
日本武尊(ヤマトタケル)や坂上田村麻呂といった、すごい伝説の英雄たちと縁があるし、徳川家康公も大切にしていた場所なんだブ。
境内には大きなクスノキがいーっぱい生えていて、「軍神社のクス群」として有名なんだブ!歴史を感じるし、自然もいっぱいで癒やされる素敵な神社だブ!
現代では住宅や商店に溶け込むように鎮座していますが、日本武尊の足跡を草薙神社からここまで連続して辿ることができたことに感動を覚えました。
車や電車で一瞬で通り過ぎては気付けない、点と点が線になる歴史の繋がり。土の匂いや街の喧騒を感じながら進む歩き旅だからこその醍醐味です。
旅はいよいよ徳川家康公ゆかりの大城下町「府中宿(静岡)」へと入っていきます。次回は駿府の歴史と美味しい名物を巡る旅をお届けしますので、ぜひ楽しみに待っていてくださいね!
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